『小規模企業共済』入っていた方が良いのか、そうではないのか?中小企業の社長さんは悩まれている方も多いですし、事業を始められた方もよく検討されています。
そこで今日はその悩みを解消するために簡潔にメリット、デメリットを解説します。
概要
小規模企業共済は、個人事業主や小規模法人の経営者(従業員20人以下・商業等は5人以下)を対象とする、廃業・退職後の生活資金や事業再建資金を準備するための退職金制度です。
中小企業基盤整備機構が運営しており、1965年(昭和40年)創設の長い歴史を持つ公的制度でもあります。
掛金は月額1,000~70,000円(500円刻み)で自由に設定可能で、掛金は、月払い・半年払い・年払いでも支払いでき、前納制度もあり前納減額金による割引効果があります。

簡潔に説明すると小さな企業を守るために共済で、節税効果もあり貯蓄効果もあります。
小規模企業共済のメリット

①所得税控除で節税効果がある
掛金は「小規模企業共済等掛金控除」の対象となり、全額が所得控除できるため、年間84万円の掛金で所得税・住民税の負担を大きく軽減できます。
②退職金の準備や年金の準備になる
廃業・退職時に共済金を一括で受け取れば退職所得、分割で年金のように受け取れば雑所得扱いとなり、いずれも税制優遇されます。
③低金利で貸付制度が利用できる
急な資金需要に応えられる契約者貸付制度(掛金累計の約9割、金利は1.5%前後)を無担保・無保証で利用できるというものです。
④掛け金の柔軟な設計
収益の波に応じて500円単位で掛金を増減でき、資金繰りにも対応しやすいメリットがあります。
⑤差押禁止財産となる
共済金は差押え禁止財産として扱われ、万が一の個人債務時にも生活を守れます。

節税効果はよく知られているけど、それ以外は初めて聞く人も多いと思います。
小規模企業共済のデメリット

しかし、メリットだけではなくデメリットも存在します。このデメリットを理解して利用することで、企業の安定経営が図れると思います。
①短期解約で元本割れのリスク
20年未満の任意解約では掛金合計額を下回る共済金しか返戻されず、特に12ヵ月未満での解約では解約手当金ゼロとなるケースもあります。

生命保険(変額保険)だと7~10年で返戻率が100%となることが多いため大きなデメリットかもしれないですね。
②流動性が低く資金拘束される
原則として中途解約が不利であり、現役時期に資金が使えないため流動性が損なわれる点に注意が必要です。
③運用利回りがかなり低い
制度の利率は年1%程度にとどまり、リスク資産と比較すると運用益はかなりの低水準です。
④所得や資金状態によっては効果が薄い
所得が低い人や課税所得が少ない人にとっては節税メリットが限定的となります。
また社会保険料負担が重くなる場合もあります。
⑤加入条件が制限されている
従業員数制限など加入要件を満たさなくなる場合、加入できなくなる点に注意が必要です。

一番気を付けないといけない部分であり、企業が成長すると加入ができない場合があります。
具体的な活用方法
- 初期加入時の掛金設定
まずは月1,000円から加入し、事業が安定した段階で徐々に増額。半年払い・年払いを利用すると前納減額金メリットもあります。 - 節税戦略との組み合わせ
高所得事業者に関しては特にメリットが大きいため、iDeCoやNISAと併用しながら資産・税負担のバランスをとると有効です。 - 資金繰り対策として貸付を活用
資金ショートの際には貸付制度をセーフティネットとして利用。通常の金融機関より低利なので、事業安定に効果的です。 - 受取り方法の選択
一括受取(退職所得)か分割受取(年金形式)かを将来の税金やライフプランに応じて選択。年金形式なら公的年金等控除も活用できます。 - 加入期間に応じた見直し
年齢や経営環境に応じ掛金を見直し、長期継続で収益化を図る。特に20年超加入で元本以上の共済金が得られやすくなります。
まとめ

簡潔にまとめると、
①節税効果があり全額損金となるが、規模が大きくなると効果は薄れて、人数が増えると加入継続もできなくなる。
②貯蓄性があり低金利の貸付制度もあるが、利率は低く20年間はみないと元本割れのリスクがある。
③差押財産ではないため倒産時のセーフティーネットとなる。
どの制度にもメリット、デメリットが存在するため一つの制度だけを利用するのではなく様々な制度を利用することやその他のものと比較することが大事だと思います。
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